バーコードスキャナーの選び方
バーコードを作る側の話は多くありますが、読む側の機器選定で失敗すると運用が回りません。ここでは用途から機種を絞る手順を整理します。
まず決めるのは「1次元か2次元か」
これが最初の分岐です。
| 方式 | 読める形式 | 特徴 |
|---|---|---|
| レーザースキャナー | 1次元のみ | 長距離に強い。安価。QRコードは読めません |
| リニアイメージャ(CCD) | 1次元のみ | 可動部がなく耐久性が高い。近距離向き |
| エリアイメージャ(2Dイメージャ) | 1次元・2次元 | 画面表示のコードも読める。現在の主流 |
今から新規導入するならエリアイメージャを推奨します。レーザー専用機は安価ですが、2次元コードへの移行が進む中で再更新が必要になります。スマートフォン画面に表示されたコードを読む必要がある場合も、レーザーでは読めません。
接続形態
- キーボードウェッジ(HID)——読み取った文字列をキーボード入力として送出します。専用ソフト不要で、Excelでもメモ帳でも動きます。導入が最も簡単です
- シリアル/仮想COM——業務システムとの連携で使われます。制御が細かくできます
- Bluetooth——ケーブル不要。倉庫や店頭の移動作業向け。ペアリングの管理と電池残量の運用を決めておく必要があります
- 固定式(自動読取)——ラインやゲートに設置し、手をかけずに読み取ります。搬送速度と読み取り位置の設計が必要です
キーボードウェッジで注意すべきは送出設定です。読み取り後に改行(Enter)を付けるか、タブを付けるか、接頭辞・接尾辞を付けるか——受け側の入力欄に合わせて設定します。ここが合っていないと、値は正しいのにフォームが進みません。
読み取り距離の設計
読み取り距離はナローバー幅にほぼ比例します。細いバーは近づかないと読めません。
| 用途 | 距離 | ナローバー幅の目安 |
|---|---|---|
| 手元で読む(レジ・検品) | 〜30cm | 0.25〜0.33mm |
| 棚札・箱ラベル | 0.5〜2m | 0.5mm以上 |
| 高所ロケーション | 3m以上 | 1.0mm以上+長距離対応機 |
倉庫で高所の棚を床から読む運用では、ラベル側とスキャナー側の両方を設計する必要があります。ラベルを大きくできない場合、長距離対応機を選ぶしかありません。
特殊な条件
- 金属への直接刻印(DPM)——通常機では読めません。DPM対応スキャナーが必要です。コントラストが低く、鏡面では正反射が起こるため、専用の照明を備えた機種を選びます
- 冷凍・冷蔵環境——低温対応機を選び、結露によるレンズの曇りを想定します
- 屋外——直射日光下での読み取り性能と防塵防水等級(IP)を確認します
- 落下——現場では必ず落ちます。耐落下高さの仕様を確認してください
導入前の検証
- 実際のラベルで試す——サンプルコードではなく、自社が実際に使うラベルで読み取ります
- 実際の環境で試す——照明条件、距離、角度を再現します
- 設定を確認する——チェックディジット検証の有無、Code 39のアスタリスク送出、Codabarのスタート/ストップ文字。送出側と受け側の設定が食い違うと文字列が一致しません
- 読み取り率を測る——100回読んで何回成功するかを記録します。9割では現場は回りません
読み取れない場合の切り分けは印刷ガイドで解説しています。
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執筆:Anna Smith | 公開日:2026年8月22日 | 最終更新:2026年8月22日
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