サポートガイド
最小寸法スケーリング: X 寸法をプリンターの DPI に一致させる
バーコードの品質は、プリンターが実際に再現できるサイズ設定から始まります。選択した X 次元が扱いにくい分数ドットやアンチエイリアス スケーリングに分解されると、印刷されたマークが意図したジオメトリからずれてしまいます。
| プリンターのDPI | 共通の出発点 |
|---|---|
| 203 | 多くの直線ラベルの場合は 10 ~ 12 ミル |
| 300 | 基板とスキャナーが許容する場合は 7 ~ 10 ミル |
| 600 | 慎重な検証を伴う細かい作業 |
可能な場合は整数ドット思考を使用し、CSS スケーリングを信頼する代わりに物理的な結果を検証します。
X 次元と DPI の関係: 整数ドット思考の重要性
X 次元(最小バー幅)はプリンターの最小ドットサイズの整数倍に一致する必要があります。203 DPI プリンターでは 1 ドット = 1/203 インチ ≈ 4.93 mil です。これを整数値に切り上げると 5 mil/ドット、整数倍に切り下げると 4.93 mil で不整合な分数ドットが発生します。分数ドットはバー幅がシンボル全体で不均一になり、ISO 公差を超える奇数バーや偶数バーが検証器で検出されます。
整数ドット思考の公式: X 次元 (インチ) = N / DPI。N は正の整数。例: 203 DPI で 2 ドット = 9.85 mil、203 DPI で 3 ドット = 14.78 mil。300 DPI で 3 ドット = 10 mil(整数値)。
DPI 別推奨 X 次元一覧表
| DPI | 1 ドット (mil) | 最小推奨 X (整数ドット) | 標準的な用途 |
|---|---|---|---|
| 203 DPI | 4.93 mil | 2ドット = 9.85 mil | 一般物流・小売 (GS1-128, Code 128) |
| 203 DPI | 4.93 mil | 3ドット = 14.78 mil | 段ボール / ITF-14 (広い X 必須) |
| 300 DPI | 3.33 mil | 3ドット = 10 mil | 高品質ラベル・医療 (UDI, GS1 DataMatrix) |
| 300 DPI | 3.33 mil | 4ドット = 13.3 mil | EAN-13 / UPC-A 一般印刷 |
| 600 DPI | 1.67 mil | 5ドット = 8.33 mil | 小型ラベル・DPM 近接ラベル |
| 600 DPI | 1.67 mil | 6ドット = 10 mil | 2D コード (QR, Data Matrix) 高密度小較小 |
多くのバーコード生成ソフトは X 次元を mil または mm で指定できます。上記の整数ドット値を目標にして DPI に合わせた mil 値を指定することで、インクゲインの計算が容易になります。
2D シンボルのモジュール サイズと DPI
QR Code や Data Matrix では X 次元の代わりに「モジュール サイズ」を使いますが、整数ドット思考は同様に適用できます。ISO/IEC 16022(Data Matrix)の最小推奨モジュール サイズは 0.254 mm (10 mil)、ISO/IEC 18004(QR Code)の最小推奨は用途により異なりますが 2 mm 以上が一般的です。
DPM(ダイレクト パーツ マーキング)では最小モジュール サイズが 0.127 mm (5 mil) まで下がる場合がありますが、DPM 用イメージャーが必要になり、高解像度(600 DPI 以上)のドット プリンターまたはレーザー エッチング設備が必要です。
印刷スケーリングの落とし穴: パーセンテージスケーリング vs 実寸法
PDF アートワークをパーセンテージディスプレイにスケーリングすると、X 次元が整数ドット マッピングを全われ、バー幅がシンボル全体で不均一になる危険があります。バーコードアートワークは始めからターゲット DPI と整数ドットマッピングに基づいたサイズで生成することがベスト プラクティスです。
RIP システムを介す場合、RIP 自体がスケーリングを行う場合もあります。RIP のバーコードスケーリング設定を確認し、プロポーショナルスケーリングが全体のシンボル寸法に一様に適用されていることを検証します。
GS1 小売規格の最小・最大 X 制限
| 記号 | 最小 X | 名目 X (標準) | 最大 X |
|---|---|---|---|
| EAN-13 | 0.264 mm (10.4 mil) | 0.330 mm (13 mil) | 0.660 mm (26 mil) |
| UPC-A | 0.264 mm (10.4 mil) | 0.330 mm (13 mil) | 0.660 mm (26 mil) |
| Code 128 (小売) | 0.250 mm (9.8 mil) | 0.330 mm (13 mil) | 用途による |
| ITF-14 (段ボール) | 0.495 mm (19.5 mil) | 1.016 mm (40 mil) | 1.524 mm (60 mil) |
| GS1 DataMatrix | 0.254 mm (10 mil) | 0.381 mm (15 mil) | 用途による |
ITF-14 の最小 X が最も高いのは段ボール表面の粗い印刷環境を考慮しているためです。203 DPI プリンターで ITF-14 の最小 X を再現するには最低 4 ドット = 19.7 mil が必要です。
実施後の検証: 実測寸法とグレード確認
X 次元の最終確認は計算のみでは完結しません。実際に印刷したバーを検証器またはマイクロメーターで測定します。実測値が目標整数ドット mil 値の ±2% 以内に収まっていることを確認し、ISO/IEC 15416 検証器でグレード B 以上を確認します。また、アートワーク仕様書に「ターゲット DPI」「ドット数」「実測 X (検証器)」「グレード」を一行で記入する習慣を付けると、後日のトラブルシューティングが大幅に容易になります。